NOZETTO

フランスでの小さな日常のメモ

緑の光線

roi

緑の光線

このところ、だいたい月に一回くらいのペースで、わが心のオアシス、パリのBOOK OFFに通っています。

私が好きなのは、海外文学の単行本のコーナー。立地上、フランス文学が多めでしょうか。行くたび新しいものが入っているので、いつも2冊ほど買います。

古本は、日本にいたときから好きでよく買っていたけれど、手にするたび、前の持ち主のことを少し考えます。どこのどういう人かということまでは知れないけれど、同じ本を選んだものどうし、私となにか共通するところがあるんじゃないかとか、せめて、この本の感想など、本の最後らへんにでも書いておいてくれたら、ともおもうけど、実際書かれていたら、こわいような気もします。

ある日、BOOK OFFからの帰り道、チュイルリー公園の入り口でトランプをひろいました。
裏返してあったので、道と同化しており、誰にも気づかれなかったもよう。というか、誰もひろわないんでしょうかこういう場合。

エリック・ロメールの「緑の光線」という映画で、主役の女性が道に落ちているトランプをひろうという印象的なシーンがありました。
素敵な演出だけど、実際にはないだろうこんなこと、と思ってました。ロメール、ごめん。