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フランスでの小さな日常のメモ

生クリーム事情

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生クリーム事情

スーパーにおいしそうなイチゴが並び始めたので、イチゴショートケーキを作ることにしました。

ちなみに、この町で日本のショートケーキの類は見たことがありません。
クリームといえばバターの入った濃厚なクリームが主流のようです。
バタークリーム大好きなのでうれしいですが。

スポンジケーキは事前に焼いておいたので、あとはイチゴをカットして生クリームを、と前日に買っておいたパック入りのものを何の疑いもなくボールに入れて泡立て始めましたが、泡立たないです…、
というか、泡立つ気配すらなく、ただシャバシャバと空を切ってかき回しているという、まったくもって手ごたえがないのです。

そこでいったん停止、ネットで調べたら、フランス在住の日本人の何人かの方が、それ(私の買ったの)はどんだけがんばっても泡立たない、と書いておられ、がっくり。

あれだったら出来るかも?と、頭をよぎった、ヨーグルトぐらいの硬さで売られている生クリームを泡立てたらもっと硬くなっていくんじゃ…と思いましたが、すでに誰かが試されてだめだったようです。

他には、混ぜたら泡立つ粉があるとか、やむなく生クリームがプシューッと出てくるスプレー缶みたいなので代用されたとか、いろいろ苦労されているようでした。

結局、フランスにはいろんな種類の生クリームというものが存在することがわかりましたが、日本と同じ生クリームを見つけるのは難しいようでした。
それでも泡立つものもあるようなので、とりあえず何かちょっとでも固形になるようなクリームを求めて、スーパーへ。

もともと品揃えの豊富でないお店なので、あまり期待せず乳製品常温コーナーおよび冷蔵コーナーをすみずみまで見たところ、これじゃねーかと思うもの発見。
パッケージにクリームっぽい絵が描いてあることに一縷の望みを賭けみる。
結果、泡立ちました!

しかし、俗にいう角が立った状態でケーキに塗ったら、すごくゆるい。
搾り出すのは無理っぽいので強引にイチゴをのせてみたら、滑り落ちました。

なのでクリームを全部はがして、新たに泡立てなおし。
きつくきつくもう無理だって言うくらい泡立てたらなんとか搾り出せるくらいになって、無事完成しました。

…というようなことを、Gが不在の1時間の間にがんばりました。誕生日のケーキでした。

肝心の味はというと、甘いの大好きフランス人Gには甘みが足りないかと思いましたが、本当においしいケーキは甘すぎないもんだよ、といって喜んでバクバク食べてくれたのでよかったです。

それで、次の日はGの友達家族が来てくれて一緒にケーキ屋さんのケーキを食べ、その翌日はパリまで行ってG母の家で手作りケーキを頂きました。
体重計に乗るのがこわいです。