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フランスでの小さな日常のメモ

犬を預かる

犬を預かる

5日ほど、ワンコを預かりました。Mちゃん、女の子。
私もGも動物は好きなのですが、犬を飼った経験がなく、変なもの食べて病気になったらとか、散歩中に逃げたり事故にあったらとか、不安の種は尽きませんでした。
命を預かるわけだし。

とりあえず「1日2回のご飯と散歩」というざっくりした説明のみだったので、後はもう手探りで。
料理中、気づいたらまな板の上のモッツアレラチーズがなくなっていたり、私のスリッパが、爪切りが、あらゆるものを噛み噛み(噛みたい年頃なんだそう)あらかじめ手の届きそうなものは避難させてたつもりが、すごい隙をついてくる。

最近Gの仕事が忙しく、二人して日中はずっとパソコンに向かっているのですが、Mちゃんは、あいつら壁に向かって暇そうに座ってるだけのくせに全然遊んでくれねぇ!というあからさまな態度をとってきます。
時々かまうのですが、キリがないので無視していたら、ひとりで暴れ‥じゃなく遊んだあげく、自分の寝床で耳とか裏返ってくちゃくちゃにして、ふて寝したりしていました。

ビーグル犬全般がそうなのか、そもそも犬ってものがそうなのかわからないですが、常に人と一緒にいたいというか、出来ればくっついていたいという感じで、慣れないこの強引な愛のようなものに若干戸惑いつつ、でもそれが散歩中にすれちがう行きずりの人にもふりまかれるので、私だけ特別じゃないのかよっ、とか。
それ以前にMちゃんはGにべったりで私は補欠扱いですが。

そんなにさびしんぼうとは知らなかったし、ベッドが毛だらけになるのに抵抗があったので、初日はリビングにMちゃんの寝床を置いてひとりで寝かせたのですが、よほどさびしかったのか、いろんなものを噛み荒らした挙句、買ったばかりのソファーにおしっこをしていたので(ショック!)、次の夜から私がソファーで一緒に寝ました。
安心したのか、それからはずっといい子で夜を過ごしました。

朝起きて、なんかコリコリ食べてるなぁと思ったら、それ私のiPodのイヤホンやないかーい!とかいうことがあったり(音楽かラジオを聞きながら寝る)、私は最近夜2時くらいに寝て、朝8時か9時頃起きるというふざけた生活リズムなのですが、Mちゃんがいる間は、朝7時にたたき起こされて、寝ぼけたまま散歩に連れていかれ走らされる毎日で、それはそれで悪くなかったです。

私たちの食事中にはべったり張り付いてくるし、1日に決められた分のおやつはガツガツ食べるから、食欲はあるとおもうのですが、自分のご飯を食べてくれないのが困ったなーと。
自分のご飯を絶望的な顔で見つめてる。いつも食べてるはずなのに。
しょうがないから、私が手に取って「うわっこれめっちゃウマい!ムシャムシャ!」と食べる真似をしたら、「それ、ちょーだい!」ってなって食べてくれました。
ちょろい奴めと、また同じことをしたら冷めた目で見られただけだったんで、そのつど別の作戦でなんとか。

犬がいる間は何も出来ないというか、予定より1日多く預かったので、予定が狂い、その翌日にパリへ行く予定だったので準備もしたいし、部屋の掃除もしたいし、錦織選手の試合も観たいし、晩御飯の献立どうしようとか(これは関係ない)、あたふたしましたが、無事飼い主の元へ返すことが出来てホッとしました。

大変でしたが、それ以上に犬はとんでもなくかわゆく、楽しい日々をすごさせてもらいました。