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フランスでの小さな日常のメモ

フランス語の本を読む

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フランス語の本を読む

一年前に図書館に登録して以来、常になにかしらの本を借りています。
といっても、読むのはほとんど児童書です。
子供の世界はシンプルで、大人の小説のように数ページにわたって登場人物のひとりよがりな思考が続いたりしません(日本語だったらつきあってあげてもいいけど)。人の思考ほど突拍子のないものはないとおもいます。

私はまだほぼ勘で読んでいるので、前の文章から予想できるような事柄でないと翻訳できないようです。
その点、子供の本は、一行一行わかりやすくお話が進みます。

そして私の児童書選びで重要なのは、絵がついていること。時々素敵な絵が入ることで、モチベーションが保たれ、もちろん翻訳の助けにもなります。

じゃあマンガでいいんじゃないのっておもうんですが、こちらのマンガ(バンドデシネ)の台詞はたいてい全部大文字だし、手書き風でLIとUの区別もつかないし、字も小さかったりして、私には読みづらいのです。絵を見る速さに文章を理解する速さがついていけないのは、もどかしい。
バンドデシネの作家陣は独特の画風を誇っていて、とても芸術的でフルカラー、すらすら読めたらどんなに楽しいだろうっておもうんですが。

最近読んだ本は、『 Le Miraculeux Voyage D'Edouard Tulane 』 という、ウサギの人形の物語。

タイトル直訳だと『エドワードの奇跡の旅』ですが、日本語のタイトルは 『愛をみつけたうさぎ』になっていました。そっちのほうがなんとなくキャッチーな感じはするけど、一番大事なことをタイトルで先に言うってどうなんだろう。装丁も海外版の方が好き。

この本を借りるとき、いつもの図書館の方が、「私この本大好きなの!」と目を輝かせながら声をかけてくれました。一年通ったけど声をかけてもらったのは初めてで、うれしかったです。

内容はというと、前にも書いたように怖がりな私は、意地悪な人やかわいそうな人が出てくるたびに読むのを止めたくなったのですが、挿絵の素晴らしさ、比較的わかりやすい文章も手伝って、最後まで読むことが出来ました。いいお話だったとおもいます。

ちなみに、上の鳥さんの写真は近所のセーヌ川沿いを散歩したときに撮ったものです。鳩とたわむれていたんで鳩かと思ったけど、君は鳩なのかな。

このところ、お散歩日和が続いています。
Le Miraculeux Voyage D'Edouard Tulane
『Le miraculeux voyage d'Edouard Tulane』 ケイト・ディカミロ 著 アメリカ 2006
愛をみつけたうさぎ―エドワード・テュレインの奇跡の旅
こちらが日本語版