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フランスでの小さな日常のメモ

ストラスブールへの旅

ストラスブールへの旅

ドイツっぽいでお馴染みの、ストラスブールへ行って来ました。

パリからだと近いと思いきや、昨年末にうっかり南の端の方へ引っ越ししたので、やけに長旅になりました。

電車に乗り遅れたらどうしよう、とか、忘れ物したら、とか、お腹痛くなったら‥引ったくりにあったら‥等、心配要素が多いので、旅はあまり楽しめないのですが、駅でぼんやり行き交う旅人たちを見たり、TGV高速鉄道)から眺めるいつもの緑の風景は結構好きです。


ストラスブール大聖堂は、写真じゃ伝わらないと思いますが、それが荘厳な鐘の音とともに視界に突然入ったときの感じは、なかなか日常では味わえないものでした。
周りの建物との異世界感といい、狂った遠近感といい、巨大なゴジラが現れたかのような興奮でした。
別の角度から近づいたら、そうでもなかったかもしれないけど。

Gが、ストラスブールに来たら絶対シュークルート(Choucroute)を食べたいと言っていたので、大聖堂近くのMaison Kammerzellというレストランへ行きました。

シュークルートというのは、発酵させた酸味のあるキャベツの上に、いろんな種類のハムやベーコンやソーセージ、ゆでたジャガイモがのってるアルザス地方の料理です。

ここは魚のシュークルートが有名らしく、みなさん食べておられたのですが、あのキャベツの上に魚がドーンとのってる図がなんかあんまりキュンとこないというか、やっぱり肉でしょ!とがっつり肉を注文。
ウェイターさんおすすめの季節のビール(おいしかった!)とワインでいただきました。


私はこの写真のお肉8種類、Gは10種類の。

おいしいね~と言いつつ食べて、実際おいしかったんですが、シュークルートという料理は、私の中ではお好み焼きのようなもので、どこで食べてもある程度おいしいというか、最高においしいといっても上限が想像できるというか‥(いやいや奥深い料理だよ、という方がおられたらごめんなさい)他にちょこっと注文したものが繊細な味でおいしかったので、ここでわざわざシュークルートを食べなくてもというか、他の料理を味わいたかったかもと、と正直感じたのはGには内緒。

Gだけ頼んだ前菜のフォアグラ。
シュークルートというパンチの効いた料理の前になぜこれを?と思ったけど、少し味見したらおいしかった。

料理もよかったけれど、お店の雰囲気もとてもよかったです。
トイレの帰りに迷って(いつも迷う)、うろうろあたふたしていたら、担当のウェイターさんが、「迷われましたね。みなさん迷われるんです、広いですからね、ご案内しましょう。あ、そこ段差ありますよ!」と、笑顔でやさしく話しかけてくれて、ホッとしました。

私はフランス人家庭の食事に招待されても、食前のシャンパンとおつまみ的なもので、もうお腹が満たされてきて焦るほどの悲しい胃袋の持ち主なので、特に運ばれてくるまで全貌の見えないレストランでの食事(メニューに写真がないのでボリュームが全く想像できない)はちょっと苦手なのですが、ここはまた来たい、と思えるお店でした。

ストラスブールの旅(後編)「TGVに荷物を忘れて慌てふためく」、に続きます。